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エターナルズのtのネタバレレビュー・内容・結末

エターナルズ(2021年製作の映画)
3.9

このレビューはネタバレを含みます

スケールが大きくなり過ぎていないか、いきなり10人のエターナルズを描き切れるのか、と不安に思いながら鑑賞。結果的には面白かったし驚かされた。

「太古より存在していた驚異的な力を持つ善と悪をいきなり全部描く」というのを今のMCUでやるのは設定上無理難題に思えたけど、指パッチンで人口変動が起きたのがキーだとか、ディヴィアンツが関与していないと干渉できないだとか、上手く収まってるように感じた。
「人間の争い事に干渉してはいけない」というルールがMCUにいきなり出てくる為の設定というだけではなく、エターナルズの葛藤と個性を描く役割も担っており、作品として綺麗。
映画の造りとしても、各地に回りエターナルズの今を知ることで彼らが人間をどう見ているかを知れるのは面白かった。ポッと出のキャラクターだからそこイカリスの裏切りやギルガメッシュの死が描けたと思う。
エターナルズの面々(それとカルーン。大好き)も個性的。

本作はMCU史上初めてセックスシーンを描いたり、同性愛者のキャラがいたり(その他にも聴覚障害者のヒーローや原爆のシーン等)と話題になった。人間味のあるキャラを描く為にセックスシーンが必要だったかは自分には分からないけど、ファストスと彼の家族は完璧に等身大の素晴らしい家族で、彼らのキスシーンはとても美しい。

エターナルズが人間を愛し守る為戦うだけの存在に留まらず、人間を愛して、人間に憧れて、人間に失望して、運命に翻弄されて悩み苦しむ等身大の人間であったからこそ綺麗な作品だなと感じたのだと思う。

改めて、作品としてもまとまりが良かったし、ポストクレジットシーンからの派生や帰ってくるエターナルズなど、今後のMCUがもっと楽しみになる作品でもあった。
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