小猫王

アイ・アム・マザーの小猫王のレビュー・感想・評価

アイ・アム・マザー(2019年製作の映画)
3.5
シチュエーションを限定し、キャストを最小限に絞って緊迫した状況を演出する。予算的にもメリットが多いであろうこの方法をNetflixオリジナル作品は良く採用しているが、この作品はその最良なケースだろう。

知的で美しく整備された計画的な社会と、生命感に根ざした衝動的な世界との比較。そこに神話的モチーフを使いながら、母性の根源を問う。

好奇心が均衡を壊す。
真実を知ることの代償。
楽園追放、方舟からの第一歩。。
これらは定番のテーマではあるが、主演女優の無垢さに魅せられつつ、最後まで集中して知的な興奮を楽しんだ。リドリー・スコットをミニマル化したかのような、この監督の演出手腕もなかなかのものだ。次作が楽しみ。
小猫王

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