おくちん

プライベート・ライアンのおくちんのレビュー・感想・評価

プライベート・ライアン(1998年製作の映画)
3.5
4Kブルーレイで視聴。久しぶりに観ました。人と人が殺し合うことに何の正義もありません。ましてや残された母親のために帰還した息子の美談などはいらないし、誰も救われない気がします。だからこそライアンは苦しさ、罪悪感を抱えて生きてきたのではないか。傍にいる妻に「自分はよく生きた」と語りかけたのだと思います。ミラーは自分自身のために生きていると言いながら、一人ひとりの死に向き合って心をすり減らしていました。誰のせいでもないのに責めてしまう虚しさ。ミラーは精一杯生きたライアンをきっと褒め称えていると、そう励ましたくなるラストです。