こうだい

フリー・ガイのこうだいのレビュー・感想・評価

フリー・ガイ(2021年製作の映画)
5.0
この映画すごいかもしれない。

『レディ・プレイヤー1』以来の衝撃。

新たな名作の誕生なのでは……?!

これほどまでの感動と興奮を覚えたのは久しぶり。ストーリーが綺麗すぎて感動した。これほどの完成度を誇る作品はそう多くない。21世紀フォックス、いや、20世紀スタジオだからこそ創れた傑作だと思う。

俳優陣はもちろん、カメオ出演した人物が豪華すぎる!ゲーマーなら一度は聞いたことがあるニンジャやポキマネ、ジャックセプティックアイといった、世界的トップストリーマーを映画内でのSNSの発信者として起用するとは思ってもみなかった。ゲーマーにとっては、現実とリンクしてリアリティがより一層高まり、映画にさらに引き込まれることになるだろう。さらに、ドウェイン・ジョンソンやヒュー・ジャックマンが声で出演だと?!しかもあの人物が本人役で登場?!(ぜひ自分の目で確かめて!)もう最高の映画じゃないか!

特に、第三幕の興奮が尋常じゃない。

あの世界的人気ゲーム「フォートナイト」や「ロックマン」といった現実のゲームともコラボしており、ゲームの中の世界だからこそのメリットを存分に生かしてポップカルチャーとの融合を図っており、最高のサプライズを提供してくれている。

ゲーマー大興奮間違いなしの映画だろう。

元フォートナイトガチ勢の僕にとっては最高に刺激的なサプライズだった。

ゲームの中の人も街並みも完全にリアルだが、その場で起きることは非日常的。本作の特筆すべき点は、ゲームの中と外の両方を実写で、そしてリアルに描いている点だと思う。現実世界、ゲームの中の世界、プレイヤーから見えているゲームの中の世界を、非常に巧く描き分けている。だからこそ直観的に世界観を理解することが可能なのだ。よってゲーマーではない方でも世界観が非常に分かりやすく、幅広い層にオススメできる映画だと思う。

また、ストーリーも”ただの人”がヒーローになっていくという成長物語に留まらず、現実の、ゲーム開発者の少年少女とリンクしており、この両者に共通する真っ直ぐすぎる姿勢は、視聴者に勇気と感動を与えてくれる。本作を見て、まず悪い気持ちになることはないだろう。みんなが言っているように、元気がない時に見れば、間違いなく元気を与えてくれる映画だ。

また本作を語る上で忘れてはならないのは、タイカ・ワイティティ演じる本作のヴィラン”アントワン”だろう。彼のコミカルな演技はフリー・ガイの世界観、雰囲気に驚くほどマッチしている。彼は金の亡者、ゲーム開発者の少年少女は夢や希望を追うという対比構造も非常に分かりやすい。彼はゲームの続編を作り金儲けをすることに固執しており、これは昨今の続編や原作ものだらけの映画界へのいい皮肉になっているというのも実に面白い。本作が最近では珍しい、原作の無い完全オリジナル作品というのも評価できる。

CG面でも、武器のセレクトや召喚シーンではゲームらしい視覚効果が使われており、ゲームへの愛やリスペクトを感じられた。また、運営がゲームのプログラムを書き換えた時、一瞬で変化するのではなく、高層ビルが橋や階段を形成する為の材料となり、再構築されていくのはすごく良かった。「フォートナイト」を参考にしたかは分からないが、このような視覚的に楽しめる工夫が随所に施されているという点も素晴らしい。

「いい日ではなく素晴らしい日を!」
これは主人公”フリー・ガイ”の名言。どんな人でも素晴らしい日を送る権利がある。だからその為に行動しよう。というメッセージ性が心に刺さる。

そういえば、主人公のミリーと使ってるヘッドホン🎧が一緒でちょっと嬉しかった(笑)

総括すると本作は、笑って泣けて感動できる上質なコメディ映画と言えるだろう。個人的にはコメディ映画史上ダントツの1位だった。

新たな名作を、ぜひ劇場で!
こうだい

こうだい