のんchan

ジョーンの秘密ののんchanのレビュー・感想・評価

ジョーンの秘密(2018年製作の映画)
3.8
イギリス史上"最も意外なスパイ"とされたメリタ・ノーウッドの実話。
全く知らない世界の話で、いちいち驚く事ばかりの内容でした。

ジョーン・スタンリー(ジュディ・デンチ)は80代の未亡人で、老後を自宅で穏やかに悠々自適の生活を送っている。
そんなある日、突如としてMI5によって逮捕されてしまいます。なんと、ジョーンはロシアに対して、イギリスの機密情報を流出させたというスパイの嫌疑がかけられていたのです。弁護士の息子は驚き、親子の仲も一時ギスギスしてしまいます。

はじめはスパイの嫌疑を完全に否定していたものの、50年以上も前の出来事の取り調べが厳しく行われていく中で、彼女がまだ大学生だったころの驚愕すべき事実が解き明かされていくのです。

ジョーンの若い頃を演じたソフィー・クックソンも素晴らしくて惹きつけました。
映画を面白くする為にも、若い時のラブストーリー色が強めになってます。

ケンブリッジ大学で物理学を専攻する優等生だったジョーン。
ある夜、門限違反で寮の部屋に入れなくなったソニアを助けてあげます。ユダヤ系ロシア人という彼女と親しくなり、誘われるままに"映画鑑賞イベント"に行くと、そこはバリバリの左翼の集会だったのです。
そこでソニアの従兄弟だと紹介されたレオにメロメロになり恋仲になります。
左翼の青年幹部のレオに傾倒し、自分の意志でというより彼氏のために行動し続けざるを得なかったジョーン。

その後、学業優秀なジョーンは『チューブ・アロイス計画』のスタッフとなるのですが、そこはイギリスの核開発の研究チームだったのです。その際、口外を禁じる誓約書にサインします。それが後の嫌疑の重要証拠書類に繋がります。


エンドロールで流れます。
80代の時、KGBの元スパイだと判明。原爆の資料をソ連に渡したことを郊外の自宅前で行った記者会見で認めた。
高齢の為、不起訴処分だった。
《ばあばスパイ》と呼ばれ、2005年93歳で亡くなった。


ジュディの演技は言うまでもなく、当時84歳?このままどうかお元気で、生涯現役をまだまだ貫いて欲しいです❣️


情報を入れずに観てなかなか面白かったのですが、観終わってから調べると、実際のメリタ自身とはかなり異なった内容らしいのです。映画では弁護士の息子が母を支えましたが、子供は娘1人のようですし...
ん〜ドキュメンタリー好きからすると、どこまでが事実なのか?今疑問が倍増しています💦
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