まつけん

ロスト・ストレイトのまつけんのレビュー・感想・評価

ロスト・ストレイト(2018年製作の映画)
3.5
いつ終わるとも分からないイランイラク戦争のとある日の戦いを描いた映画。Amazonプライムで発見。
イラン兵側の視点で描かれている。
1988年7月12日、この日の戦いが非常に重要な局面を迎えるとは思わずに、イラン第27師団の大多数が前線から離れて、テヘランに休暇に帰っていく中、イラクが攻め込んできたとの情報からアルマ大隊に前線に戻るよう指令が入る。なんと、この時は前線に戻るか、このままテヘランに休暇で帰るか各々に選択するよう上長命令が出たのだ。
この映画は4人の兵隊と1人の若い兵隊、5人の兵隊が物語の主役になる。それぞれが家族のことや国のことを思い、思い思いの選択をする。
前半は休暇に向かう川沿いののんびりした休憩のシーンから始まる。他愛もない会話。
指令が入る。
そこからはすぐに戦闘シーンに。ずっと戦闘シーン。
敵はイラク兵だけでなく、喉の渇き。水の補給がない中で戦いを強いられる。
結構えぐいシーンも描かれてますが、イラク兵自体は戦車以外ほぼ映らず、それによってもう一つの敵、水分が強調されたように感じる。

実はアブグレイブ海峡を越えフーゼスターンを占領することで、イラクは戦争の勝利を確実にする、そんな最重要な局面だったのだ。
イラン第27師団アルマ大隊が、喉の渇きと補給のない無謀な戦いに耐え忍んだ結果、勝利を手に入れられなかったイラクは、この後8年に及ぶ戦争停戦を締結する。

映画自体は、まぁ普通でした笑
臨場感があるような、随分ちっちゃな戦闘のような、、アメリカ映画とは予算が違うからしょうがないのかな。

戦闘に向かう前に少年兵に語る言葉が結構印象的なものが多かった。
戦争に勝者はない、家族と国を守るために戦っているだけだ、勝つのは武器商人だけだ。とか。

正直生まれた頃の戦争なのに全然知らない。調べても結構色んな国や、勿論アメリカ、中国、ソ連なども関係するし、油田とか…色んな要素がありすぎて難しすぎるけど、、もうちょっと勉強してみます。
イランイラク戦争ではイラン在留邦人脱出のトルコ政府によるサポートなどのエピソードも気になる。
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