原作、ドラマ共に数年前に読了、鑑賞済みで、満を持してみました。
里親制度とは、厳密に言えば特別養子縁組を結ぶ場合と、預かり育てる役目を担う里親制度の二つのパターンになります。
この話は前者。
子供に恵まれなかった夫婦が、14歳の少女から赤ちゃんを引き取る話が軸になります。
日本で、未成年の母親の数は、ほぼ毎年1万人にものぼります。
この映画の少女達が特殊なわけではなく、似たような境遇の子が沢山いるのが現実です。
思春期、私たちも通ってきた、大人になる階段。
その階段が、妊娠という形で後の人生を大きく狂わせていく様が、見ていて本当に辛く、悲しかったです。
桜の花、太陽の光、初めて知る愛するという気持ちと、その後の暗転の対比が辛かった。
少女の母親のこと、申し訳ないですが
厳しいことを書きますが、最低だと思います。
子供の性教育は親の務めであり、あんな風に傷ついてしまった子供を守り、痛みを分かち合えるのは、同じ女である母親しかできない。
それなのに。
あの母親の立場も辛いなんてことは微塵も思えませんでした。
浅田さんとのギャップがうまい。
里親制度は、現状の日本ではクローズすぎるとも思います。
ラスト、もしかすると、こんなんこれからどうするのよ、と思われる人もいるかもしれません。
でも、産んだ母親の幸せもいつも考える、というのが、殆どの里親さん、養子縁組のお母さんの意見です。
可愛い里子の生みの親に、不幸になって欲しい人なんていないと思う。
ひかりちゃんの居場所が、これからたくさんできればいいな…
主演の永作さんも蒔田まじゅちゃんも、2人のお母さん、とても良かったです。
ドラマより何倍も良かったと思いました。
子供達が、どうか健やかに過ごせる社会になりますように。そう願わずにいられません。