特別養子縁組で子供を養子に出した女の子と、その子供を受け入れた夫婦の話。
登場人物への少し長いくらいの深掘りと所々に差し込まれた本人視点の映像によって、よりリアルに、その場に居合わせたかのように感じられた。
産みの親ひかりが、家族や親戚に好きになった相手との妊娠を事故のように扱われたり、何事もなかったかのように元の日常に無理やり戻されるシーンや、育ての親に本当の産みの親だと信じてもらえなかったシーンは見ていて辛くなった。
一方で育ての親は、冒頭では息子を信じきれなかったシーンがありモヤモヤとしたが、ひかりが訪ね脅迫した際には、子供を守る母親の姿が描かれていて感動した。
子供を産んだ瞬間に親になるものの、一緒の時間を過ごして、向き合って、愛情を注いで親になっていくのだと思った。
大切なものを守れるだけの強い人間になりたい。