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朝が来るのricoのレビュー・感想・評価

朝が来る(2020年製作の映画)
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とてもハッキリとした3部構成の映画。
この映画を見たきっかけは、蒔田彩珠が脱力タイムズの寸劇で無駄に高い演技力を発揮していたのがめちゃくちゃ面白かったから。今作でも良かった。あとからくりテレビの面白い解答者の浅田美代子が演技上手でびっくりした。全体的に役者が良い。名もなき端役の演技が自然体なのも素晴らしいが、ARATAや永作博美が役者然とした演技で、一緒に映る場面では浮いて見えて違和感があった。バランス難しいなと感じた。

ドキュメンタリー風なのを通り越して、実母パートで完全にドキュメンタリー番組のカメラになってしまう(カメラマンが出産前の母親たちにインタビューする)のはやりすぎじゃないかと思ってしまった。意図があるのだろうが全体的にカメラの手ブレが酷くて気になってしまった。
エンタメ要素を削ぎ落としているというか、実母を里親が探す場面が1番映画的に盛り上がりそうなのに、バッサリとカットしていてがっかりだった。河瀬直美は嫌いでもないが、好きにもなれない。

劇中で蒔田彩珠が口ずさむ主題歌はとても良いのに、伴奏のついた音源となるととたんに良さがなくなっていて残念だなと思った。
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