不妊で悩む夫婦を見て、子どもができるって奇跡なんだと思った。私は少し前に誕生日を迎えて、家族や友人からお祝いの言葉をもらえて嬉しかったのだけど、今年は初めて「私は何もしていないのに」という感情になった。母や父や姉や親戚、親の友人に職場の人、病院の人、電車なんかで母に席を譲ってくれたかもしれない人、そういう人たちのおかげで生まれてこれたのだ、などと考えていると、明らかに栄養が足りていない食生活を見直して自分の体を大切にしようかななんて思う。
ひかりの中学時代からの6年間は服装や髪色の変化が目立っていたけど、役の人の表情の変化もすごかった。いいところだけ持っていける里親たちが妬ましいというコノミの言葉が印象的だったのと、20歳で初めて誕生日を祝われた女の子が泣くシーンは、とても演技には見えないくらい自然だった。ひかりは今まで通りの学校生活も送れなくなる一方、男側は何事もなかったように高校生になっているのを見て、子どもに同情してしまう状況って沢山あるけど、子どもだけじゃなくて親側も救っていかないと世の中は変わらないんじゃかいのかなあと、ぼんやり思った。