水

朝が来るの水のレビュー・感想・評価

朝が来る(2020年製作の映画)
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森に差し込む日光や、草を撫で上げる風、風の轟音や、山並みを覆う霧、その全てに懐古的な暖かさがあった。し、これこそが河瀬直美監督の映像美だと改めておもった。
途中ドキュメンタリーテイストになるところも大変好きな演出だし、一般人役のひとたちのたどたどしい発言が独特な空気をつくる。

2人の母、2組の家族が、1人の子どもを通じてお互いの輪郭を見ている感じ。どっちがいいとかわるいとかいう話ではない
街で闇夜を照らす小さい明かりが、生みの親であるひかりちゃんそのものの隠喩みたいだった

養子縁組を受け入れるには片方の親が必ず仕事をやめないといけない規則の理由を「きちんと大切に育ててあげないといけないから」と言い放つところが強烈に記憶に残ってる
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