水

デッドデッドデーモンズデデデデデストラクション 後章の水のネタバレレビュー・内容・結末

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このレビューはネタバレを含みます

奪う/奪われるの構図が大小の規模感さまざまに頻繁に描かれるが、何かを所持しているということを前提にした人間の愚行の最たる例で最高。

別の時空からきた凰蘭の、もう2度と選択を間違えないそして絶対にいなくならない・いなくならせないという決死の覚悟。それを体現する、図工室へ一歩踏み出すシーンの丁寧なスローカットが大変素晴らしかった。
「本当に怖いのは僕だ」と涙を浮かべながらおどけて騒ぐところがわたしにとってはこの物語の1番よすぎるシーンだったので、公開初日の熱量高い観客たちと全員で手を取り輪になり、朝までそのまま踊りあかしました。

異物(仮)との共存・取り込みという点でも素晴らしい角度の描き方であり、他者理解の姿勢は試みることから始まるんだよなと改めて思った
ここまで広がった世界設定にもかかわらず、物語の構造原則「行って帰ってくる」を愚直にやっており、最後の大葉との邂逅に救われた気がした。あんなことが自分の人生に1秒でも訪れたらと思うと涙が止まらない
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