ミヤザキサン

カイジ ファイナルゲームのミヤザキサンのネタバレレビュー・内容・結末

カイジ ファイナルゲーム(2020年製作の映画)
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このレビューはネタバレを含みます

期待値が高かったのでうーんという感じです。   

まず舞台設定が近い将来の日本、ということでしたがあまりにもこれまでのシリーズと乖離があり結局最後までついていくことができませんでした。

ここからが最大の問題ですが、敵に魅力がなさすぎる上、間抜けすぎます。
「敵は国家」という仰々しいキャッチコピーがポスターにもあったかと思いますがあまりにもあっけない。
黄金ジャンケンなんてトリックが陳腐すぎて興醒めしてしまった。

そもそも映画の構成も原作および前作までのカイジシリーズの良さを殺していた印象。
本作では、ギャンブルの紹介→勝つための工作→勝負→逆境→逆転 のようなパターンでストーリーが展開されていく。
そう、カイジ最大の魅力である土壇場での閃きがないのだ。敵はカイジたちの動向を知らないため驚くであろうがすべて観ていた私たちはその温度感についていけない。

また終盤の展開も結局カイジは出資者である人物の用意したシナリオに沿って動いていただけでカイジである必要性といえばいいのか、そういうものを感じられなかった。

ただ役者の演技、熱量は圧巻。
藤原竜也と吉田鋼太郎の過剰なまでのリアクションや応酬は見応えがあり、ここだけで鑑賞料金を払う価値がある。

まあ結局私はカイジというよりも藤原竜也を観に行ったんですねきっと。