Lily

カセットテープ・ダイアリーズのLilyのレビュー・感想・評価

4.6
移民排斥の思想を持つ人からの嫌がらせに耐え、
父からは、パキスタン人らしく振る舞え、いい職に就くために勉強しろと保守的な教育を受けるパキスタン人の主人公ジャベド

人生を悲観していたジャベドだったが
ブルース・スプリングスティーンの音楽と出会い
音楽に背中を押され自信を手に入れ自分の人生を歩んでいく物語

英国人としての意識を持ち自立した思考を持つジャベドと、父権的かつ保守的な父との葛藤や軋轢、さらにはイギリスの移民排斥運動も描かれ、
ただの青春映画・音楽映画には留まらない、深みがある作品になっている

また、MVのような音楽シーンもあり楽しく
音楽の歌詞に自分を重ねる心情や、音楽への高揚感はきっと誰もが共感できるはず
特に街でラブソングを送る場面がお気に入り
音楽/青春映画としても好きな1つになった


音楽や食といった身近な題材から、
移民や宗教、海外文化の受容などについて考えさせられる点は、
『エイブのキッチンストーリー』とも似ていると感じた

こんなに最高な作品だと思わなかった〜
公開当時迷って映画館で鑑賞しなかったことが悔しい!

そしてなんとも皮肉な"UNITING BRITAN"、、
22・015
Lily

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