KozyBlaugrana

カセットテープ・ダイアリーズのKozyBlaugranaのレビュー・感想・評価

3.6
コロナ禍の影響によるSTAY HOME明け後初の劇場鑑賞行ってきました。

この作品の事を知ったのは最近ですが、年代がほぼ同世代の実話に基づいた、しかも音楽にまつわるストーリーとなればこれは観るしかないと居ても立ってもいられず行ってきました。

1987年が主な舞台となるんだけど、まず冒頭から当時大ヒットしたPet Shop BoysのIt's A Sinが流れていきなりテンションMAX!

それ以外にもa-ha のThe Sun Always shines On TV、Level42のLesson In Love、Cutting Crewの(I Just) Died In Your Armsなどが流れてきちゃってもうそれだけで心ウキウキ。やっぱり80'sの洋楽最高です。

しかし主人公がスプリングスティーンを知ってからはスプリングスティーンの曲しかほぼ流れないのでそこはちょっと残念。ま、スプリングスティーンの詩がストーリーのコアだからこれは致し方ないけど。

しかしここ最近もアメリカでの白人警官による黒人殺害事件もあり、依然として人種差別は無くならないけど、この当時も移民の人達は本当に大変だったんだなと改めて実感。そんな中で親の抑圧もある中で、スプリングスティーンの歌との出会いにより、前向きに生きていこうとする主人公の熱量は凄い!やっぱり音楽って素晴らしいよね!人の人生を変える力を持っている。

この映画のキモなのは、主人公がパキスタン人の英国移民である事。生粋のイギリス人ならまずそこまでスプリングスティーンにはのめり込まないでしょう。

自分もこの頃の音楽は大好きで、ある意味マニア的なのですが、スプリングスティーンは然程好きではありません。勿論彼の一番の出世作、Born In The USAの他、何枚かアルバム持っていますけど、そこまで良いとは思わない。劇中で主人公が最初に聴いたDancing In The Darkは好きだけど、彼の歌い方は何か暑苦しいし、正直苦手な感も少々ある。

でも主人公は詩人なのでメロディや歌声というよりは、歌詞に感銘を受けてのめり込んでいったので納得。当時中高生だった自分としては洋楽の歌詞にはそれ程意味を求めていなかったし、大人になった今でも主人公のような苦しみを体感していないのでやはり正直ピンとはこない。

でも改めて歌詞を聞いて、当時アメリカで、そして主人公の心に響いた意味は良く分かった気がする。

そんなこんなで劇中の役者さん達のファッションもみんな80's感満載でたまらない!メンズはカジャ・グー・グーのメンバーですか?女子はマドンナ、シンディ・ローパーですか?みたいな😁

スプリングスティーンって日本で言うところの尾崎豊かな?なんて思ったりもした。尾崎は好きなんですけどね。
まあとにかくあの頃の自分にも少し戻れた気がして楽しかった。

因みに全く映画と関係ない余談ですが、先のDancing In The DarkのPVはライヴシーンなんですが、スプリングスティーンがステージに曲の終わりの方で女の子を一人上げて一緒に踊りますが、その女の子はあのアメリカの人気ドラマ、「フレンズ」のモニカ役の女優さんの若かりし頃なんです。
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