my映画館2023 #12 >
“誰かのせいに”
»2004年、ファイル共有ソフト「Winny」に絡む著作権法違反幇助の罪で警察が優秀な開発者の逮捕に踏み切り、第一審の京都地裁でのその刑事裁判の経過を開発者と弁護団の視点を軸に描く。
はい、いわゆるWinny事件は、個人的には最高裁の結果で概要を知った程度だったので、興味津々で見始める。
うん、まず思ってしまったのは警察の闇…情報流出の責任を純粋な開発者に転嫁するには無理がある訳で、メンツを優先しちまう怖さを感じつつ、同時に描かれる某県警の裏金問題もあり、正義ってなんだろうとため息。
で、本作は描写としては地味なんですが、脚色が巧妙なせいか、弁護側の諦めない姿にすっかり見入っていて…実映像を使うエンドロールもいい作りだったかと。
にしても、７年もの天才の開発への前進は奪われてしまい、これは大きな損失だったと思うですが。
なお、俳優陣では、東出昌大…完全復活を印象づける見事ななりきりぶり。
三浦貴大…こちらも持ち味を生かした熱演。
吹越満…流石のいい仕事ぶりでした。
皆川猿時に和田正人に木竜麻生…いいチームプレーを披露。
吉岡秀隆…安定感抜群のサポート。
さらには、 渋川清彦に渡辺いっけいに、 金子大地に阿部進之介に吉田羊らの芸達者なアシストも良き。
