ぶみ

ハープーン 船上のレクイエムのぶみのレビュー・感想・評価

3.0
海は全ての悪事を見ている。

ロブ・グラント監督、脚本、マンロー・チェンバース、エミリー・タイラ、クリストファー・グレイ等の共演によるカナダ製作のスリラー。
親友が恋人を奪ったと思い込み、親友を殴ってしまったため、その罪滅ぼしをしようと旅行に誘い、ボートで海に繰り出す三人の姿を描く。
裕福だけども短気な青年・リチャードをグレイ、親友・ヨナをチェンバース、恋人・サーシャをタイラが演じており、登場人物は、ほぼこの三人のみ。
物語は、男二人女一人という所謂ドリカム編成となる三人がボート旅行に出かける様が描かれるのだが、携帯電話が繋がらない船上を舞台としているため、ソリッドシチュエーションものの会話劇として展開。
ヨナとサーシャの浮気を疑ったリチャードの誤解が一旦は解けたものの、船上で再度口論が始まり、徐々にドロドロの三角関係の様相が深まっていくのだが、序盤はコメディ色強めだったものの、中盤は、いかに生きていくかのサバイバルスリラーに転じた挙句、最後には修羅場と化すという目眩くような展開が待っている。
私的には、紅一点であるサーシャがもう少しセクシーダイナマイツだと良かったかなと思ったものの、会話劇や展開の振れ幅は、なかなかのものであり、スリラーとしての面白さをコンパクトにまとめた一作。

リチャードの汗が降る。
ぶみ

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