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おしえて!ドクター・ルースのpilotisのレビュー・感想・評価

5.0
あまりに大切で、色んな感情がこみあげてきて観終わってすぐに感想を残せないくらいだった、今年のドキュメンタリー作品で一番とっておき。メモしながら観たいくらい、印象的で覚えておきたい言葉がたくさん。なので2回目はバッチリ紙とペン持参して。

彼女の人生や仕事としてだけでなく、ホロコーストで生き残った人のその後や生き方など、しっかりと言葉と映像で表現されていた。彼女の的確で明るくチャーミングな話し口も暗くなる展開に明かりを灯すし、彼女をとりまく孫やラジオに誘った企画者も話し方が心地よい。
彼女の知的好奇心と戦争体験と、一歩進んでいた女性の自立した姿、人の悩みを聞く姿勢、そしてどこまでもハンサム好きなところ(笑)とにかく詰めこまれているけれど分かりやすくカラフルそして繊細に纏められていた。

以下2回目鑑賞でメモした言葉抜粋
(書き殴ったので間違いはあるはず)

<簡単なありがとうから救われましたという感謝についてどう思うか>
140センチの身長が180センチになるほど嬉しいわ

相手を想って我慢しないで行動しなきゃ

ノーマルなどない 皆ノーマルだ

神聖なものを見せるわ(一人スイスに疎開した時のスーツケースに忍ばせられた美しいタオル、名前の刺繍入り 今はジップロックで保管)
これが私を繋げているの、私の過去とね

<スイス宛の父からの手紙は一つ残らず保管されている>
伝えにくいことが伝わるのは詩なればこそ
父の手紙が読めるのは離れてなればこそ

5年 この時間を家族と生き直せたら

<エイズ蔓延でゲイ差別が過激化した際>
人間じゃないと見なされた人々に
無関心ではいられなかった

魂の奥の深いところではわかっているはずよ

<フランスの大学で学びアメリカへ>
船は4等船室
勝手に上の階には行けない
命令はうんざり ルール無視して皆で外へ
見逃したくなかったの 自由の女神像を

お金はなかったけど 楽しむことはできる

<孫たちとチェス>
負け方も学ばせなきゃ
賢い孫たちね 見事よ

3度目が大成功しないとは限らない
駄目になるかもしれないなんて
心配は意味がないわ

(過去の話を)詳しく語るつもりはない
誰も救ってくれないもの

誰にも相談出来なかったことに
彼女は真剣に答えてくれた

<否定的な言葉を発した男性に対して>
駄目 この言葉は禁止
居るのは感じる事を学ぶべき女性たちよ

<娘がルースの生き方について>
私は全肯定する
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