どらどら

糸のどらどらのレビュー・感想・評価

(2020年製作の映画)
4.1
- 泣いている人がいたら、抱きしめてあげられる人になりなさい

繋がり、解れて、消えて、また繋がる

社会が、時代が、どれだけ変わろうとも
病が、災害が、何が起ころうとも
暴力が、裏切りが、何が押し寄せようとも
確かにここに生きる人々の歩みは消えない

祝福されるべきは「時代」ではなく「時代を生きた人々」なのである

___________________________________
瀬々敬久×菅田将暉×小松菜奈
脇を固めるのは二階堂ふみ、成田凌、山本美月、榮倉奈々、斎藤工、倍賞美津子、松重豊、高杉真宙などなどこれだけのメンツ集めればどんな作劇も可能ではないかと思うほどのメンツ
おまけに音楽は亀田誠治

作品意図が明確に伝わる、誰にでも分かりやすい、展開がロケ地の転換も作用して飽きさせない、音楽がとてもいい、エキストラ含め作品規模がとてもでかい、などなどいい点はたくさんある。
でも、どこか刺さらない。
それは少し考えると無理矢理な脚本にあるのか、人物•展開•できことが全部記号的な感じなのか、全部言葉で言っちゃう感なのか、泣かせどころとばかりに流れる音楽なのかわからないけど

小松菜奈のカツ丼シーンと、壊れた二階堂ふみ、熱唱する成田凌はとても良かった
もっと破滅的/神秘的な役での菅田将暉/小松菜奈カップリングが見たい

瀬々敬久さんもこの映画をしっかりまとめ上げたのはやっぱりすごいけど、例えば”菊とギロチン”的な熱量も感じないしほんとにこれがやりたい企画なのか?と疑問に思う。
予算がたくさんある、瀬々敬久さんが自由に撮りたい作品というのがいつか見てみたい。
どらどら

どらどら