塩

糸の塩のレビュー・感想・評価

(2020年製作の映画)
3.4
正直楽曲の映画化に良いものがない気がしていてあまり期待せずに観たので、以上でも以下でもなくといった感じ。ただやっぱり俳優陣が非常に良い。菅田くんと小松菜奈の泣く演技で連られてしまった。
今回は俳優陣ありきなのと楽曲が好きなので観たが、観て良かったとは感じた。

個人的に平成という時代を元年から移ろう中で、平成を現すものってたくさんあるだろうにテロップとして○年と出して、当時を彷彿とさせる演出が事件や災害だけな所が残念だった。あとはガラケー使ってるくらい。だから無理やりそこに合わせたストーリーになってる気もして尚残念。
ラストも突然ご都合主義感が出てしまったように感じた。
あとは楽曲をモチーフにしているから当然といえば当然なのかもしれないが、ちょっと楽曲がしつこい。特に外国語ver.のは確実にノイズだったように思う。
幼少期の思い出、それを思い出させる大事なシーンでわずかに聴こえてくる、くらいの寄り添い方で良かった気がした。

色々と思う所はあったが、人間誰しも成功と挫折を何度も繰り返して、打ちひしがれながら、誰か忘れられない人を想いながら、誰かの優しさに救われながら今日も生きてるんだなと感じられたので良かった。
榮倉奈々が良かったなぁ。何泣いてんだって顔するシーン、たまらなかった。
塩