ユカリーヌ

糸のユカリーヌのレビュー・感想・評価

(2020年製作の映画)
4.5
中島みゆきの歌「糸」から
インスピレーションを得て作ったという企画ありきの
オリジナルストーリー。

平成元年生まれの二人が、
中学時代に出逢い、再会し、
また離れる。
平成という時代をたどりながら、二人の人生を描く。


要所要所にかかる中島みゆきの曲、逢えそうで逢えないスレ違い、求めあいたいのに、互いにあえて、距離感を保つ。
そんな二人がいじらしく、
涙、涙であった。

自然や風景、小物、食事などが
エピソードを引き立てて、
丁寧に描いているが、やっぱり、二人が結ばれる為に、別れていく人、離れる場所が「アイテム」になってしまう感が否めない。

夢や仕事や愛に「折り合い」という名のピリオドを打ち、「自分の居場所」と無理矢理思わせ、足枷をして、
飛べないことの言い訳をする。

巡りあう人は、別れたとしても
自分の物語の登場人物であり、
自分に彩りを与えてくれた人と
思わないと、前には進めないぬ。

じんわりと響いてくる映画だった。

成田凌と二階堂ふみの
ゼータクな使い方よ!
ユカリーヌ

ユカリーヌ