meiko

リスペクトのmeikoのネタバレレビュー・内容・結末

リスペクト(2021年製作の映画)
3.9

このレビューはネタバレを含みます

「アメイジンググレイス」を観た時、彼女がなんであんなに苦しそうだったか、なぜ20代やのに40代ぐらいに見えたかがなんとなく掴めたような。
でもこの映画のまとめ方だと彼女はあのコンサートの時点で宗教心に回帰し、突き抜けているはずなんやけど、まだまだ苦しそうに見えた。
きっと現実はもがいている最中。

映画でアレサは終始上目遣い。強権的なお父さんや暴力的な夫に精神的に支配されていたからだという演出かなあ。好きになれなかった。ふだんは従順で、でも枠を飛び出したいと願ってもいる上目遣いはなんか危険にエロくてちょっと混乱。
でも母の最初の一言「自分が歌いたいときだけ歌いなさい。お父さんであっても、男に従う必要はない」という言葉とか、
パートナーの暴力から逃れるような歌を歌ったり、、少しずつかっこよくなっていくアレサを、観てました。
こんなに苦労や惑いが多い人生を一本の映画にするのは難しいと思う、
でもその苦労がひとつひとつ掘り下げられてないからちょっと物足りなかった。
性的トラウマや、二人目の夫エピソードの浅さなど。

respectの制作過程を見れたのはテンション上がったし、
最後の本人映像が全てでした。
圧倒的で、最後、彼女はnatural womanになったんやな、って。
わたしもそんな風に思わせてくれる人、場所をずっと探し続けたい。
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