湊健一郎

猿楽町で会いましょうの湊健一郎のレビュー・感想・評価

猿楽町で会いましょう(2019年製作の映画)
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【辛い】

(3.9点)

21年タイミング合わず劇場で鑑賞出来なかったのでアマプラにてレンタル。

噂通り、トラウマ級に胸糞悪くなる男女の恋愛映画でした😰

脚本が素晴らしく良くできている。
映像にした監督の才能も素晴らしいとおもった。

世の中に大多数いるであろうどうしても幸せになれない系の女子「ユカ」の物語。

承認欲求が人一倍高くて恋愛体質、護身の為なら大切な人にだって平気で嘘をついてしまう。虚言癖もある。嘘をまた嘘で上書きしてしまい自分をも見失ってしまう女の子「ユカ」。

本作で感じたのはそんな「ユカ」をつくりだしたのは社会の構造、更には関係する人たちに要因があるように思う。
やはり周りの環境やかかわる人間は大事だなと。

女優を夢みて新潟から上京して来た「ユカ」
当初は何ももってはいないけれど、根は純粋無垢な女の子だったのではないか。

都会でその夢をくいものに利用する男が現れ、
付き合った男には弄ばれ都会の中で追い込まれ、結果まだ未熟な「ユカ」はそうならざる追えなくなってしまったんじゃないかな?と。

そして不器用ながらも愛してくれ、真剣に向き合ってくれた小山田君にも嘘をつかないと自分を保てない様にまでなっていく、、、、。

自分を愛してくれる人には何があっても嘘はついてはいけない。

小山田くんからしたら被害者以外何者でもなく気の毒でしかないですが。。。

「ユカ」の気持ちも「小山田くん」の気持ちもわかりながらも解決できないであろう胸糞悪さで苦しい作品でした。

その後の人生「ユカ」には幸せになってほしいなと願います。
湊健一郎

湊健一郎