ダイセロス森本

ゾンビの中心で、愛をさけぶのダイセロス森本のレビュー・感想・評価

3.5
邦題がまあまあ面白い。ゾンビと動物園をかけて「zoo」となっているのをフル無視するのは日本特有なのかな。

90分ほどなのに景色が変わらない室内映画だからか、少し長く感じる。しかし来客を迎えたり強盗を迎えたり、今までの訓練が生きたりと話を引き延ばすセンスを感じた。
なんだか気になったのだけれど、彼らが住む家の間取りが全然わからない。

ゾンビがほぼ出ない、感染症が湧いた世界に取り残された「壊れかけ」の二人の感情の移ろいに注目した作品。
離婚したい、と言い出せない妻と心を閉ざした夫。その二人が巡った過去はありきたりだけれど愛を大切にする人たちの中では大ごとで、それがまた観客の胸を痛める。

風呂が何気に豪華で大麻をふかすシーンは見所。天井いかれてるからそこから侵入とか考えていたけど全くなくて笑った。

夫婦の愛はどこで復活するのか、しないのか。

将来について語り合う二人、涙をこらえる夫、美しい愛がゾンビ世界で観れた。

良作。