村の宝物“ワカ”がインカ帝国の役人によって奪われる。
それを取り戻す為に村の少年・テンプルパイと少女・ナイラが冒険の旅に出る、というNetflixオリジナルのアニメ映画。
まるで絵画のようなタッチの世界が3DCGと違和感なく見事に融合していてとても美しい。
一見少年少女の冒険成長物語だけれど、その互い違いになった登場人物達の関係性という構造からは人の“価値観”というテーマを感じられる。
誰かにとって大切な儀式は誰かにとっては迷信。
誰かにとって大切なものは誰かにとってはガラクタ。
誰かにとっての加護は誰かにとっては呪い。
何かに従うという事は、大人になる事でもあり、自主性を放棄するという事でもある。
何かを得るという事は、恵みでもあり、奪うという事でもある。
でもそれら全てはパチャママのお腹の中に平等に存在している、意味があって意味のないものなのかもしれません。