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犬王のhonmaのネタバレレビュー・内容・結末

犬王(2021年製作の映画)
4.7

このレビューはネタバレを含みます

映画館で見てよかった、と上映始まってすぐに思った。
音楽の迫力も、アニメーションの美しさも、特に目の見えない友有から見た世界の表現の仕方が美しくて引き込まれる。

犬王は生まれや境遇に反してすごく明るいことや、歌も舞もいろいろな表情を見せてくれることで観客と同じくらい熱狂して魅了される感じ。
可愛らしくて格好良くて美しい。あと歌が始まる瞬間、毎回鳥肌立って泣きそうになる。

友有は竜中将で声を探すときに自分の過去には「俺はもういい」って言うのに犬王の過去には助けてくれっていうシーンが本当に相手を想う気持ちに感動した。
「私は友有一座の友有だ」って叫び続けるシーンが苦しくて泣いちゃったし、今も友有のこと引きずってる。

名前の意味がすごく重要なストーリーで、ラストシーンのお互いに名前を呼び合ってるの本当に救われた。600年越しの再会。
でも桜の下でお酒飲むシーンが好きすぎて、ずっと二人で仲良く過ごしてほしかったなぁとも思う…。

ポスターのキャッチにはポップスターって書いてあったけど、個人的にはすごくロックスターだって感じて
あの時代に音楽と舞で『自分たちがここに有ること』や『誰にも聞いてもらえなかった声を表現する』ってすごくロックだなと思う。
ファッションやメイクなんかも、クイーンとかボウイとかが連想される感じがしてかっこいい。
舞台演出やライティングもすごく考えられてて細かい表現が見てて面白かったり、あと琵琶を100年生きたカブトムシって言われた後、友有一座のマークにカブトムシが入ってるの粋。バンドのロゴみたいでいいなって。

アニメーション、ストーリーも本当に素晴らしかったけど、個人的には音楽の楽しさを目一杯感じられたから、もう一回ライブ行く感覚で観に行きたい。
今年のフェスで女王蜂見てから絶対に観たいと思ってたから、映画館行けてよかった。
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