テニスファンとしてシンプルに面白かったですね。そうなんだよな、最初に注目されたのはビーナスの方なんだよな。
プレーのシーンはリアルだし(CGのおかげでしょうが)、全編に響く打球音が心地よい。カプリアティ、サンプラス、アランチャ・サンチェスといった名選手が出てくるのも嬉しい。
たしかに、姉妹の父親のステージパパぶりは尋常ではないし、彼の態度や行動に眉を顰める場面も勿論あります。しかし、カプリアティを反面教師にして、燃え尽き症候群にならないよう慎重にプロデビューの計画を進めたのは、賢明でありしたたかだったことは確か。
「無料のものには裏があると思え」「最初のオファーは断れ」などの教訓は、ただの強欲親父の口からは出てこないでしょう。また、相手選手をリスペクトし、決して罵倒したりしないところは、よくあるテニス選手のステージパパとも違うと思う。
ともく、ウィリアムズ姉妹のことを心から祝福し、応援したいと思わせる映画です。