toshi

生きるのtoshiのレビュー・感想・評価

生きる(1952年製作の映画)
5.0
主人公の最後、生と死を輝かせ、意味を持たせようとする生きる気迫に圧倒された。生きる意味とは何なのか。何が一番、生を輝かせるのか。考えさせられた。人生を楽しむことを享受するのも一つの答えだが、それだけでは満たされない。この主人公は、最後、公園建設に全てを注ぎ込み、生を輝かせた。主人公の心を照らし続けたものは何だったのだろう。それがこの作品のテーマなのかもしれない。役所の人間関係は本当にひどい現実だったけど、綺麗事だけで生きていけないのはよく分かる。誰もが最初は優秀でも、組織で生きていくため、長く働いていくために、思考が停止して、こういう風になってしまうのは仕方ないことだと思う。そういう現実の中で、何が心を照らして生きていくものになるのだろうか。主人公の最後の人生に、生きるとは、という大切なメッセージが詰まっているように思った。
toshi

toshi