HAYATO

生きるのHAYATOのレビュー・感想・評価

生きる(1952年製作の映画)
4.4
2023年317本目
黒澤明監督の世界的名作
非人間的な官僚主義を痛烈に批判すると共に、自分の生き方を見つめ直すきっかけをもたらしてくれる作品
主人公のレントゲン写真を映すという斬新な演出で物語は幕を開け、行く末を知った上で主人公を見守っていくことになる。
中盤で主人公のお通夜のシーンに切り替わる構成が秀逸で、時間軸を突然反転させてもすんなりストーリーが入ってくる脚本がすごい
緊迫の中にある絶妙なユーモアが面白く、小説家に導かれ、享楽の世界に赴く渡邊の姿が微笑ましい。
縦割り行政に立ち向かい、公園建設に尽力した渡邊の姿を見て、組織を変えるためには相当な覚悟が必要であることを痛感させられた。
志村喬さんの演技もさることながら、小説家を演じた伊藤雄之助さんと小田切とよを演じた小田切みきさんの演技がとても印象的。
ところどころセリフが聞き取れなかったから、いつか字幕ありver.でもう一度見てみたい。
人生は有限であることを再認識させられ、目の前の時間を大切にしたい思いが強まった
ビル・ナイ主演のリメイク作もはやく見なければ。
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