ピースオブケイク

生きるのピースオブケイクのレビュー・感想・評価

生きる(1952年製作の映画)
4.1
先日、父が亡くなり、その葬儀の日の夜に親戚のおばちゃんから、父が大好きだった映画が明日、NHKでやってるよ、とライン連絡あり、録画して鑑賞。記憶が曖昧だけど、むかーし母と一緒に観たような気が。主人公のとつとつとした語りがすごく印象的。まさに題名の通り、生きる意味について考えさせられる。私の父は高度経済成長期にがむしゃらに働いていた口、生きるを観て、働き方や家族との関わり方を考えていたのかも知れない。余命宣告を受けた市役所の市民課長が、これまでの生き方を捨て、一念発起して最後に市民のために出来ることをやり遂げるために奔走する。決して雄弁ではないが、ただただ粘り強くアプローチし、周りの人たちを動かして行く主人公に感銘を受ける。最後に公園でブランコをこぎながら口ずさむゴンドラの唄が胸に染みる。