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ワンス・アポン・ア・タイム・イン・ザ・ウェストのodyssのレビュー・感想・評価

3.0
【ムードが優先】

半世紀前のマカロニ・ウェスタンを、オリジナル版で上映するというのが売りの映画。
半世紀前には日本では短縮版で上映されたのだそうです。

どっちにしろ、私は初めて見たわけですが、ムード優先かな、と思いました。

ヒロインが当時絶大な人気を誇ったイタリア女優、CCことクラウディア・カルディナーレですが、いかんせん、この映画では盛りを過ぎているのは否めません。「山猫」のときのような、若さのみなぎる魅力みたいなものは失われています。

男優ではチャールズ・ブロンソンとヘンリー・フォンダが健闘していますが、脚本がもう少し洗練されていたらと思いました。俳優や音楽(当時映画音楽作曲家として大人気だったエンニオ・モリコーネ)に頼りすぎていて、脚本の磨き方が今ひとつの感。

いわゆる作家性は冒頭部に強く表れていますけれど、全編をとおしてそれが貫かれているかというと、やや疑問。
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