ガルベス

キューブリックに愛された男のガルベスのネタバレレビュー・内容・結末

3.6

このレビューはネタバレを含みます

「キューブリックに愛された男」を鑑賞。
スタンリー・キューブリック監督の専属運転手兼雑務を長年務めたエミリオ・アレッサンドロ氏を扱ったドキュメンタリー映画。
若き日にレーサーを夢見た彼だがある日ひょんなことからキューブリックと出会い、運転手にスカウトされる。
大の車好きだが運転下手、広大な新居を購入するもペットだけでなく野良犬や野良猫をひたすら受け入れて動物園化し仕事が手につかなくなるキューブリック。愛する妻や家族との時間などお構いなしに四六時中電話がかかり雑務を押し付けられるなどエミリケの日常はてんやわんや。
長年に渡り振り回され続けるが、キューブリックはエミリケなしには生きられない程に信頼し、上から目線を向けることなく愛していた。
リタイアしてからキューブリックの作品をはじめて見たという位、映画に関心のなかったエミリケ。
周囲から絶対的な巨匠として扱われ神格化されていたであろうキューブリックの威光に平伏すことなく、ひとりの人間として等身大で接していたからこそ愛されたのであろう。
不思議な関係性にほっこりとさせられつつ、確かな絆も感じさせられた。良作。
ガルベス

ガルベス