【仏作って魂入れずみたいな映画】
🎷こういった群像劇風の犯罪映画は『現金に体を張れ』や『パルプ・フィクション』の源流なので、脚本にそれなりの説得力が必要。その点に於いてこの監督はまだまだ未成熟な印象。
🎷まだ当時デビュー仕立てのルイ・マル監督は若い故(弱冠25歳!)、肝心のプロットに整合性が感じられず後半になるに連れてグダグダになる。主演のジャンヌ・モローは取り敢えず美しい。マイルス・デイヴィスの音楽もムード満点で良い。色んな意味で若い映画。
🎹本作のようなスノビッシュな雰囲気自体がとてもフランス的で80年代の『汚れた血』や『ディーバ』などにも通じる一種の「気取り感」がある。
いや、ぼくは決して嫌いじゃないですよ?。😅
せいぜいシネマライズ(今は無いけど)とかシネクイントで掛かるような渋谷系オシャレ映画の元祖みたいなムードも含めて。何だか金持ちのフランス人が作った擬似ヒッチコック映画みたいな作りである。