待ちに待った日本公開、やっと観ることができました。コン・ユさんとパク・ボゴムくんは期待通り素晴らしい存在感と演技だったと思います。内容的には、人間のエゴイズムがいかにむごいかを描いた作品と言えるでしょう。派手なアクションや特殊効果があっても、きちんとソボクを通して人間がいかに身勝手な存在かを突きつけているところはさすがこの監督の力だな、と思います。
CG、VFXが随所に使われなくては表現できないストーリー展開で、想像以上にスケール感大きく映画館で観るべき映画だったともいえるけれど、一方でそのせいで人間ドラマが薄くなってしまったとも感じました。韓国の映画、ドラマの良さはその人間ドラマの深さに他ならないと常々考えているので、もう少し、ソボクが「母」と呼ぶ研究員からの視点とか、人間関係を丁寧に描いて欲しかったな、というのが残念なところです。
また、パク・ボゴムくんは「応答せよ1988」の頃を彷彿とさせるピュアな感じでしたが、クローン役なだけに彼の一番の魅力の「笑顔」がまったく出て来ず、そこはちょっと残念でした。でも、微妙な表情でクローンにも感情があることを上手く表現していたし、かわいいだけに切なさ倍増でした。兵役から戻ってくるのが待ち遠しいです。
