たおぱお

SEOBOK/ソボクのたおぱおのネタバレレビュー・内容・結末

SEOBOK/ソボク(2021年製作の映画)
4.4

このレビューはネタバレを含みます

※スコアには圧倒的にボゴム加点が加わっていますことをご了承ください。

全体の印象としては、

私にはソボクの存在が、地球上にあるあらゆる人間以外の物へのメタファーなのかな?って思いながらみていました。

人間が造り出した命なら、人間が好きにしても良い、全てのものは人間が生きるためにあって良いんだ。

そういう人間の傲慢さや醜さを気付かせるための作品だったのかなぁ?なんてぼんやり考えました。

ソボクを豚と一緒だって言ってたシーンでますますその思いが強まりました。現代の人間社会での動物の扱い、それ自体を戒められているような気持ちにもなりました。

色々なものが、人間の都合に合うようにつくりかえられたり、改良されたり、それを『進歩』ととらえられているけれど、死なないってそんな良いことなのかな?それって進歩なの?とも思いました。

コン・ユが、なぜ生きていたいと思うのかもハッキリわからず、ただ死ぬのが怖いから生きていたいのかな?という様子だったのも印象的で。

どんなに怖くても死からは逃げられないっていう台詞もその通りだな、と思いました。

その辺がメッセージ性なのかなぁ?と思いましたが、全体的に作りが軽くて単純というか…。

コン・ユとパク・ボゴムが共演ってだけで観客動員は間違いないですもんね。
韓流作品なんだけど、映画としての姿勢がとても邦画っぽかった気がしています。

メインは、コン・ユとパク・ボゴムを堪能するために作られた作品、というか。
二人の絆が生まれていく過程や、圧倒的な強さを見せつけるシーンを楽しむ映画というか…w

入隊して露出が減り寂しがっているボゴムファンと、荒々しいコン・ユを見たいファンを接待するような作品だったなぁと勝手に思っています。

だってね、納骨堂のシーンでボゴムのガチの少年時代の写真が使ってあるとかね、監督わかってる♥️すき。としかなりませんから!!

そして、ボゴムとお母さんというテーマは、勝手に涙が止まらなくなる…。
応答せよ1988でもそうだったけど…。
でも、だからこそ、ボゴムの心の奥の寂しさみたいなものが演技に加わって、瞳の奥の表現力が増していた気が勝手にしています。

28歳(撮影当時は25歳くらいかな?
)なのにあんなに少年のような純粋なオーラが出せるボゴムにキュンキュンしましたが、今までのボゴムのイメージ通りの役感は否めず。

せっかくコン・ユと組んで、こんなに予算がある大作なら、もう少し今までのイメージを覆すような、挑戦的な役を観てみたかったなぁという残念感もあるっちゃある。

そんな作品でした。
たおぱお

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