Yuki2Invy

尼寺(秘)物語のYuki2Invyのレビュー・感想・評価

尼寺(秘)物語(1968年製作の映画)
3.2
コ~レは……確かにこのタイトルで(=このシリーズで)こ~んな気取った映画撮ったんじゃあ、まあ怒られても仕方がねーかな、と言いますか(実際にメチャクチャ怒られたみたいですが)。本質的な話の内容はともかくエロ描写がモ~ほぼ皆無という有様ですし、とゆーか完全に文芸映画の方すよねコレ。ただ、エロくないコトの理由は単純に女優がみな揃って脱ぎたがらなかった…という事情らしく(+監督もこの路線に嫌気が差してて無理に脱がせなかった…てなコトでもあるらしく)、その意味では別に監督だけが悪いというワケではないのかな…てな気もするのですケドね。

でもとは言え、こーいう「テヤンデェ!」なヤンチャを働くのだったら、少なくともモ~少し純粋にクオリティとゆーのが伴わねーとダメだよね…とも言いましょーか、要は単純にあんまし面白い作品でもねーよな~とは思ってまうのが正直なトコロなのですよね。いや、見方を変えて文芸映画として観るなら、まずは随所に盛り込まれる随分と凝ったカットの数々が非常に優れた雰囲気を醸し出しているのも確かだと思いますし、役者の演技にもかなり好いモノだって散見されたとは思うのです。ただ、結論的には全編通してごく非常に平凡なシナリオ(特にラスト付近)に加えて、だいぶコンパクトな作品なのにそもそもその内容も不足気味?だし展開運びも必要以上にノンビリしてて結果実に薄味+超絶ノンベンダラリとしたお話の退屈さ(特に前半)といった辺りは、こーいうゆったりまったり文芸映画をそんなに苦にしないという自負のある私ですら観ていてちょっと耐え難い…という感じでもありましたかね。結論的には残念作かなと。

ただし重ねて、悪くない部分も十二分に含んだ映画だったとは思います。役者の仕事としたとてまずは(演技はともかく)藤純子の美貌はまた実に冴え渡っていましたし、相手方(敵方)の生臭坊主・若山富三郎だって相当にハマってはいましたし。ひとり大原麗子の醸し出す若くて激しい「女の有様」も立派なスパイスとして機能していたと思いますし、三田佳子だって(コレも)美貌に加えて極めて浮世離れした特殊なキャラからはある種も~ナニやら「凄み」すら感じられたかと(個人的にはMVPは彼女ですね)。もう一つ、本当に一箇所だけ少しエロい場面が在ったとしたら、藤純子が富三郎に手籠めにされるのの第三ラウンド、始めはやはり抵抗していたケドその声が段々と「聞こえなくなってゆく」…(そしてソレを外で津川雅彦が聞き耳立てている…)とゆーのは、特に津川雅彦の立場に立つならモ~「居ても立っても居られない」というぐらいにドエロいシーンでしたよね。このシーンは率直に私結構好きですね(奥ゆかしいのにドエロい、つーか)。
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