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オペラ座の怪人のkazuyoのネタバレレビュー・内容・結末

オペラ座の怪人(2004年製作の映画)
4.0

このレビューはネタバレを含みます

メンヘラストーカー男、優柔不断女の作品…と簡単に片付けてはいけないと感じた。
美しい音楽、衣装、演出、俳優陣。
特に、壊れたシャンデリアを直してオペラ座全体が照らされていく中で、モノクロの画面がカラーに生き返り、オペラ座の全盛期へと場面
が移り変わる演出は圧巻だった。

なぜファントムはキスの後2人を逃したのか、疑問に感じて様々な考察を読んだ。
一番しっくりきたのはカエルの王子様を元にした考察。
クリスティーヌからの二度のキスで本物の愛を知り、クリスティーヌの本当の幸せを願えるようになり、ラウルの元へと返したという考察。

ファントムに指輪を渡すことで、クリスティーヌは「心はここに置いていきます」と示したという誰かの考察に少し救われた。


ファントムは容姿のせいで振られたと思っているけど、クリスティーヌはファントムの内面の異常さに恐れを感じて離れていったはず。

愛のために人の命を犠牲にしたり、脅したりしなければクリスティーヌはファントムの元へ行ったと思う。
ラウルへの恋とは別の、魂で惹かれてしまう部分があったはず。


ファントムの表情の色気?がすごい。
深い悲しみから怒りへと変わる演技、口元に指を置いて歌う演技、思わず2度再生。

一点だけ、ヒロインがファントムの歌声に陶酔するような描写がいくつか見られたが、このしゃがれ声でそこまで引き込まれるか…?と疑問に感じた。自分の鑑賞能力が足りないのかもしれない。

ただ、全体を通して安っぽさがなく、舞台を見たような満足感があった。
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