たまち

ブラック・レインのたまちのネタバレレビュー・内容・結末

ブラック・レイン(1989年製作の映画)
4.0

このレビューはネタバレを含みます


・007でも思ったけど、海外フィルタの入った日本は変に美しく見える。霧雨、アスファルトの照り返し、一転してカラフルなネオン、都会的な硬質なコンクリート、埃立つ警察署、和室に差し込むまっすぐな光。
とはいえ日本人は猿と思われても仕方ないね〜愚連隊みたいなやつ高い声で鳴くからな

・さらっと流されつつ、菅井親分が良いこと言った!米映画でblack Rainをタイトルにまでしているのは、因果応報という自省が篭っている気がしてなんというか、嬉しい。

・Charlieの死は本当に哀しく辛かった。天真爛漫、緩衝型、笑顔が可愛い、お茶目、素直、ボンボン、誰にも愛されるからこそ殺されるしかなかった。。。Nickや松本は違ったろうが私はそこで心が折れてしまって逃げたくなるくらい酷だった。

・ノスタルジックにも感じる音楽。硬質な響きが時代やコンクリ・ネオンの都会的な背景にぴったり。


・やはり良い映画は出だしから良い。ご機嫌な音楽、摩天楼目指してかっ飛ばすバイク。
酒場、冷凍肉庫での追跡劇、居並ぶやくざの刺青、霧立つ東京でのバイク流し、コンクリ地下駐車場、市場のうどん、製鉄所、ドス、銃撃戦、バックでの車大爆発田んぼバイクレース、殴り合い。画的に美しいものは全部やった、と言えるほど名場面が詰まっている。


・松田優作が格好よく、目をそむけたくなるような完璧なヒール。身長も高く
(それですごく若く見える!)女装は誰も突っ込まないんですか???

・ダークヒーローで『嫌なガイジン』だったNick、昭和な堅物のマサ、2人がCharlieを鎹に協力し合いお茶目なラスト。主役なのにNickの存在感はなんとなく薄く感じた。

・菅井親分はじめ4Oyabunsやその組員の所作は重く鈍く、仁義にいきるやくざの徒花にふさわしい重厚感。
たまち

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