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気まぐれな狂気のLEONkeiのレビュー・感想・評価

気まぐれな狂気(1997年製作の映画)
3.3
誰しもがココロの奥底に眠るスイッチを、何かのキッカケでポチッと押されれば〝狂気〟の沙汰に成り変わる可能性を秘めている。

男女4人のチンピラグループがコカインを強奪し、現金に替えるためラスベガスへ…途中ピクニックをするカップルを人質にして。

果てはメキシコへ目指す逃亡と言う犯罪モノにはお約束のストーリーだが、脇役も含め個性的な俳優陣の好演でサクッと楽しめる犯罪映画。

ヴィンセント・ギャロが最も輝いていていたであろう犯罪グループのリーダー役は、その後の『バッファロー'66』で見せた粋がっているが臆病な青年に繋がりを感じさせる。

邦題の〝狂気〟のワードは御構い無しに銃をぶっ放す〝キーファー・サザーランド〟を指しているのかもしれないが、本当はそもそも全ての行為が〝狂気〟であり1番怖いのが一見平凡に見える人が取る〝狂気〟な行動。

実際、〝狂気〟さはそれほど感じさせないが、シンプルな展開と結末に辿り着いた時は哀愁漂う空気と共に現実を見る…それが全ての真実であり、理想と現実の履き違えたギャップでもある。

レイモンド役のギャロが2年の刑期を終え刑務所から出所する冒頭は、まるでラストシーンのような美し光景にも感じ先行きの波乱をも予感させる画になっているよう..★,
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