セイラ

劇場のセイラのレビュー・感想・評価

劇場(2020年製作の映画)
3.8
本当に色々な作品を思い出す映画だったんですよ、だから折角なのでとことん全部書かせてください。

『カキフライが無いなら来なかった』が出たときから好きな又吉さん。
そんな彼の作品を『勝手にふるえてろ』でファンになってしまった松岡茉優ちゃんが演じるなんて!観る以外の選択肢はなかった、のだけど、TIKTOKで話題になっていたから勝手に敬遠していた、後悔。

上京して、自分の才能を自分で肯定できないときも当然あって、居場所を見失いかけたことを思い出す映画です。

『花束みたいな恋をした』の麦くん、この作品の永くんの部屋が自分の部屋にそっくりで、置いてある本もそっくりだから妙に重なって男側に感情移入してしまったなあ、永くんかなりしょうもないのになあ、悔しい。

あと、この映画みたあと『ピース又吉直樹【渦】公式チャンネル』の【#15 百の三】を観たくなってまたぼーっと観ました、救いになるのでおすすめです

ウイスキーやら歩くスピードやら、おばあちゃんのくだりやら、ああいうこと言うひとが好きなので、永くん嫌いになれない、ナガターランドに行きたすぎる

幸せになりたくて幸せを集めるのに何故か不幸、みたいなひとの話って何故か面白い

(社会的地位がある程度あるひとになってしまうけど『ラブ・アゲイン CRAZY, STUPID, LOVE』のライアン・ゴズリングとか。セックスするかと思いきやネットショッピングの話がはじまるところ。しょうもない話を同じ温度感で捉えて笑えるひとってかけがないよなあ)

オチは、原作を読んでいたという以前に題名で気づいてしまっていたんですが、ここ!?!?ってぎょっとしたので、気づいていても面白いと思います。

書籍でいえば、『東京百景』、若林正恭さんの『社会人大学人見知り学部卒業見込』、加藤シゲアキさんの『ピンクとグレー』、朝井リョウさんの『何者』など、誰かの強さと弱さが垣間見える作品を節々に思い出し、一気に色んな感情を味わえました。
山﨑賢人くんは信じられないほど愚かなくずっぷりだし、松岡茉優ちゃんは安定に素晴らしい、だからこそ感情が忙しいので元気なときに観てください。

‐‐‐Pear Pie —-
たこ焼きか、カレーか、迷ったけれどここはやっぱり梨を使ったものを作りましょう。
「梨のあるところがいちばん安全です」から。
梨とグラニュー糖、レモン汁と冷凍パイシート。
一口サイズに冷凍パイシートを切れば、お仕事に持っていくおやつにちょうど良い!
お家で食べるならカスタードがあると最高。
梨のコンポートはお鍋で煮なくても電子レンジで600W2分-3分でできるのでそちらのほうが簡単ですよ!

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セイラ

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