りんりん

ブラック校則のりんりんのレビュー・感想・評価

ブラック校則(2019年製作の映画)
3.4
創楽が非常ベルを押す瞬間が最高に心が震えて感動した。私もこの瞬間が自分の手中に入ったらどんなにいいだろうと夢を見ている部分もあったと思う。
全校生徒の前で創楽がただマオが好きだからそれだけで動いたという告白も良い。どんなにヤジを飛ばされても聞こえていないかのように話す創楽。今の世の中これくらい自分の発言に集中しないと本当に言いたいことが言えなくなる。動機は何だっていい。自分の掴みたいものを正攻法でしっかり掴み取らなければ世の中はただそこにあるだけだ。

私は自分の中・高生活を先生も含め恨んでいるところがあってこの映画に興味を持った。決して中・高で何された訳ではないけど、本当に教えなきゃいけないことを何も教えてもらえなかった、気付けなかった自分に怒りを覚える。『環境を創る』力と方法をもっと学校では教えるべきだと思う。自由や望む未来はそこにはない。社会の中で勝ち取っていくものだ。心の中で改革を起こしたり、周りの環境の中に変化を起こしたりして。生きていくってそうやって生きることに自らを納得、適応させていくことだと思う。

そして社会の正しさは、人が造ったもので元々存在するものではないことも忘れてはダメだ。

環境に適応ばかりしていてもきっと楽しい事や最上の幸せの瞬間はやってこない。環境を作り出し、常に環境を疑わないと心がいつの間にか死ぬ。

なんだかんだ最高に好きだったのは手代木に向かって生徒が『民間企業で働いたこともないやつが…』のセリフだ。ずっと言いたかった言葉を言ってくれている。みんながみんなそうでないとわかってるけど、大学卒業してすぐに先生になるような人は嫌いだ。生徒でマスターベーションしてるようにしか見えない。。(あくまで個人の意見です。)
ちなみに、創楽の担任の先生には何度も泣かされた。凄く良かった。こんな先生が良いです。不恰好だけど、環境を自分の手で造り出す生徒をしっかりフォローしてるし、生きることに真剣に向き合ってくれて、本当に教えるべき事に着手している。最高!

ついつい感情的になりますが、この映画は良かったと思う。
ただ沢山の要素を詰め込むには2時間は短いと思う。何か一つに絞った方がもしかしたら良かったのかもと思った。具体が多すぎる。
りんりん

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