シャトーに一人で住む元大学教授と、どこから来たのかわからない流れ者。偶然出会った二人の男の人生が交差する。
渋っ。
旅立ちたい男と身を固めたい男。
全く正反対の生き方をしてきたのに、友情ともつかない同士のよう。
二人とも人生の先が見えないことから、今を自分に誠実に生きようとする。
詩を教えている教授は、男が詩の意味を深く理解していることに気づく。
無口な男は言葉を大切にしていた。
寂しい教授は思ったことを口にしているように見えて本心を隠していた。
セラピストのように男は教授に自信を与える。
教授は男に感謝と尊敬を表す。
フランスの映画なのに荒野に生きる男の西部劇みたいだった。音楽も西部劇風。
パトリス・ルコントの恋愛映画には苦手意識があったんだけど、男性中心の作品はよかった。女性が登場すると娼婦的だったり、おバカに描かれる。本作も二人の女性はそういう描き方。姉は守るべき存在だった。