このレビューはネタバレを含みます
飛行当日から始まり、断片的にアメリアとジェームズの過去が語られる。斬新な時間軸だと思った。
王立協会が女性の立ち入りを一部制限していたり、アメリアと亡き夫ピエールの新聞記事に「パイロットと花嫁」と記載されていた事、アントニアが結婚が女性の幸せだと盲信している点などはフェミニズム的観点からみても面白いかもしれない。
以上のような1860年代のイギリスのジェンダー事情に対して、原題がThe Aeronautsであることや、
アメリアとジェームズの間にロマンスは無く、命懸けの飛行を乗り越えた「戦友」のような関係に終始していることは見事なコントラストを描いている。