イマジンカイザー

シャン・チー/テン・リングスの伝説のイマジンカイザーのレビュー・感想・評価

4.2
米国制作の本格的カンフーヒーローアクション映画。スタントとCGに頼ってる面はあれど、「そうでないと」創れないシチュエーションやド派手な映像のお陰でなかなか楽しく観れました。

宇宙人口の半分が消えた今、過去にアイアンマンに壊滅させられた(別人だったけど)組織を引っ張って来て画になるの? と疑問だったのですが、後付けながら親玉の戦闘能力の根幹がハッキリと描かれ、新しい脅威を提示して、いまのユニバースに相応しい存在にはなってたかなと。

これまで、格闘に秀でたヒーローたちが断片的に用いてきた東洋の武術をがっつり取り入れた殺陣のカッコ良さはなかなかのもの。父と子の確執、復讐モノ、甘い声で弱い心に付け入る魔の物。そして龍。付け焼き刃でなく、おはなしの中に向こうの国のエッセンスが馴染んでいて良かったです。

あと、道中に出現するクリーチャーたちのデザインがどれも好み。西洋と東洋のイメージ折半な生き物たちがどれもツボで、マーベルはモンスターバースにさえ喧嘩を売るつもりなのか? と思ってしまったり。

そして、アイアンマン3で名を語ったあいつへの処遇。ちゃんと認知してるし、相応の「もてなし」をしていて笑ったというか、驚いたというか……。