pan

シャン・チー/テン・リングスの伝説のpanのレビュー・感想・評価

3.8
評価できるポイントと評価できないポイントの差が激しい作品だった。
MCUはドラマ,アニメ含む全作品を鑑賞済で、原作情報もある程度知っている状態で鑑賞。

いかにも説明的で今後のニューアベンジャーズに絡めやすいように作られてるなー、という印象。
ストーリー進行は完全にご都合主義で、「なんで辿り着けたの?」「なんで当てれたの?」「なんで場所バレたの?」「いつのまに強くなったの?」みたいな疑問が終始止まらない。
まあ映画なんてそんなものだと思うが、マーベルは結構辻褄合わせるのが得意なイメージだったので、肩透かしを食らった。
以上が評価できないポイント。

逆に、映像と音楽はかなり凄い。
バスの中の長いアクションや、終盤の大迫力のCG、ワクワクするBGM、テンリングスのSE、やっぱりマーベルすげー!ってなった。
テンリングスを使ったアクションもこの作品の強みで、空中戦とか、波動砲とか、いわゆる「映える」アクションが満載で飽きる事がなかった。
あとはシャンチーの演技。これもかなり高評価。表情がコロコロ変わる訳でもなく、身振り手振りが大きい訳でもなく、それでも何か伝わるものがあった。役に入るという表現の最高峰を観た気がする。
でも正直1番ワクワクしたのは、エンドクレジット後の映像(笑)。MCUファンで観た人なら同意する人は多いのではないだろうか。
以上が評価できるポイント。

個人的に、エンドゲームを観てしまったせいで、MCU作品にはサプライズ感と、巧妙な伏線回収を期待してしまってるので、それが仇となって評価が低くなってしまった。(この作品は淡々とリズム良く進行してくれるので、それが悪い訳ではない)
逆にMCUをそこまで知らずに単体作品として観れる人は気軽に楽しめる作品だと思う。

蛇足だが、ブラックウィドウはMCUファンの方が楽しめて、逆にシャンチーはMCUファン以外の方が楽しめるのは、ファンも離さず新規参入もしやすいように上手くできてるなーと感心。
今後続々と上映予定のマーベル作品にも期待したい。
pan

pan