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アントマン&ワスプ:クアントマニアのpanのレビュー・感想・評価

3.6
一言でレビューするなら「もったいない」に尽きる。

フェーズ4の作品を遥かに凌駕するポテンシャルがあるスケール感なのに、主要人物の動機付けが曖昧すぎて完全に置いてけぼりにされる。

これからのMCUは、マルチバースサーガはこう進むんだ!という方針を見せたい気概は強く感じられたが、逆にそれが裏目に出てしまった印象。

戦う意味、力を合わせる意味、それぞれの存在意義があやふやになってしまい、完全に第三者の視点で鑑賞してしまった。

MCUの面白さの要因は「ヒーローへの感情移入」によるものが大きい。
MCUシリーズの過去作は「がんばれ!」「負けるな!」「立ち上がれ!」と頭の中で応援したくなるシーンがどの作品でもあったが、初めてこの作品でそういった感情が生まれなかった。

題材のポテンシャルは過去最高クラスなのに、脚本と演出のせいで本当にもったいない…

マルチバースサーガの今後の方針を示してくれた分、これからの作品たちに期待が高まる作品だった。
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