このレビューはネタバレを含みます
国王ティチャラを失ったワカンダは世界に知られていない海底王国タロカンからの接触を受ける。。。
ワカンダが黒人の夢の国ならタロカンはヒスパニックの理想の国。コミックと違うネイモアの出生もそのことを際立たせる。どちらも世界(白人)に対して恐れと怒りを持っているからこそ衝突してしまう。
チャドウィック・ボーズマンが亡くなったことをこう組み込んできたか。王を失った国が、残された家族が何と向き合うかを描いている。そこにキルモンガーを出してくるなんて! キルモンガーは死んだが、マイケル・B・ジョーダンは生きている。結果として彼がボーズマンの代わりにシュリを導いていく。
喪失と怒りを乗り越える。それを伝統が助けてくれる。しかもその物語の登場人物のほとんどは女性というのも素晴らしい。
ネイモアの存在感も最高に良かったが、唯一の心残りはネイモア陣営の魅力が描き切れなかったか。
フェーズ4のフィナーレを飾るにふさわしい壮大で社会派な物語。ワカンダフォーエバー!