冒頭の国連でのワカンダを詰問する側の西側諸国を物証込で論破するの熱い。
ワカンダとタロカン共に真の敵は資源を狙う「大国」であり、敵の敵は味方になるであろうポジションだが良かれと思った行動が人死を産み、反撃することが国内世論から求められる為に殺し合うという動機的にはネガティブな敵国関係になる、というのも生々しい。
今回はメソアメリカ文明由来勢(漫画だとアトランティス人だったような?)をフューチャーし、ヒスパニック票も取り込むディズニー帝国らしいやり口だがタロカンのビジュアルがパンドラの先住民と被っている気がしてヒヤヒヤする。
演者の死去に対して物語上のキャラクターも死なせる決断は原作のあるシリーズものではかなり大胆かと思われ、本来はチャドウィック・ボーズマン有りきの脚本も出来上がっていたとのことですが、今作は世代交代の流れと合わせて見事に現実と物語をリンクさせて「喪失」と「覚醒」を描いたと感じました。
惜しむらくはタロカンとワカンダの最終決戦の描き方が途中で予算が無くなったの?と思う位に雑だった感が(あくまで個人的感想ですが)