チャドウィック・ボーズマンが亡くなり、それでもブラック・パンサーとしての続編を作るという決断をしたMARVELが、果たしてどんな内容で作り上げたのかすごく興味があった。
要約すれば追悼映画。
彼を亡くしたインパクトは多くの人にとって計り知れなかったのだと思う。
これは彼が亡くなったからこそ生まれた物語であり、世界中のファンがこれを待ち望んでいたことでしょう。
それはとてもわかる。
だがしかし、自分は別に彼のファンではないし、ただの俳優の一人だ。
だからこそ追悼だけで終わるようなら残念だなと思っていたのですが、そこはしっかりとMCU Phase4のラストを飾るに相応しい物語として作り上げてくれました。
ちゃんとヴィブラニウムが物語の軸となっており、現実の世界でも争いの火種となる「資源」として描いてくれている。
本作における敵はタロカンのククルカンではなく、アベンジャーズから常に守られるべき存在であった私たちである。
それぞれの領土を侵さず、資源を略奪するようなことをしなければ争いは起こらないはずなのだけど、自分たちの事は棚に上げ、ヴィブラニウムを盗もうとする私たち。
タロカンとワカンダの争いは、二国間とは関係のない第三国(アメリカ)が原因となっている。
これは自国(アメリカ)に対して勇気を持って警鐘を鳴らしていると感じる。
第三国を恐れるあまり、無駄な戦争を仕掛けている。これはもしかすると、今のウクライナ戦争に通じるところもあるかもしれない。
悲哀と怒りの狭間で生まれる悲しい戦争を、目を見張る映像とアクションシーンで作り上げた、スタッフの皆様に脱帽です。
映画としては十二分に面白かったし、Phase5に期待の持てるMARVEL作品である事は間違いないのですが、気になる点は何点かある。
・リリは天才的な頭脳を持つ普通の学生という印象しか持てなかったのに、あんなに戦い慣れてるのは違和感しかない。そしてほぼアイアンマンなのが気になる。
・ミッドナイトエンジェルも完全にアイアンマンなんだけど、アイアンマンもスパイダーマンも終わったからブラックパンサーにそれを引き継がせようとしてる?ここはとても違和感。ブラックパンサーのキャラ陣はロボ化しないでほしい。。肉弾戦が良いのに。槍で戦ってくれ。
・なので、最後の戦いは半分アイアンマンだった。ブラックパンサーにアイアンマン求めていない…
・いくらなんでも女性比率が高すぎる。本作で活躍するのはほぼ女性である。別にそれが悪いってことではないんですが、バランスは取って欲しい。
・ヒーロー映画だからアクションシーンがないと始まらないのはわかるんですが、本作はわざわざ戦う必要があったのか?という疑問は拭えない。映画としての盛り上がりのために、無理矢理戦わせている。
などなど。
あと前作からリアルに年月経ちすぎて、出てくる人たちの役どころを完全に忘れている😅
これはもう一度前作を予習するしかないね。
マーティン・フリーマン、どこで出てたっけ😅(あとめっちゃ老けましたねぇ…)
本作はチャドの追悼映画なので、シュリが主人公になっても違和感はなかったのですが、Phase5になってアベンジャーズとして絡める気がしない。
そこはどのように今後作っていくのか、不安要素ではあるが、逆に楽しみでもある。
MCUのPhase4は壮大だったPhase3のエピローグ的扱いのものが多く、かつ新たにヒーローとして出発し出した作品がどれもこれもカタルシスがなく、ワクワクすることができず、正直面白くなかった。
まだソーを観てないけど😅
私的にはNWHだけが突出していた印象。
ドラマシリーズは、ファルコンとホークアイは面白かったけど、だんだん酷くなっていって、ムーンナイトでガッカリのピークを迎え、それ以降は観る気もしない。。
MARVELに失望してしまった人は多いのではないか?と感じる。
自分は失望している。
今月やるアントマンからようやく新生アベンジャーズに繋がっていくようだが、Phase3までのお祭り感を果たして取り戻せるのか。
僕はもうなんも期待はしていないけど、気が向いた時にMARVELはちょいちょい観たいと思ってます(とはいえ、ガーディアンズvol.3は結構期待している😆)