これは!!!めちゃくちゃ面白かった!!
ポスタービジュアルだけ見るとイケイケどんどんな女の成り上がり映画かと思うんだけど(もちろんそういう面もあるにはある)、実話を元にしたというのもありヒリヒリするハードな展開もてんこ盛りな映画だった。
非常に多面的に作られてると思う。まあ男どもはアホでステレオタイプなカモばかり、と言えばそれまでな気もするが(主人公のディスティニーに協力的な男、ディスティニーが同情を抱いてしまう男もいるけどそいつらもまあステレオと言えばステレオ)。
そもそもディスティニー含め彼女たちはだいたいがある程度まとまった資金が欲しくてあの犯罪に手を染めてるわけで、いつかは足を洗おうと思ってる、つまりこのスリリングな日々にもいつか終わりが来る(というか終われるなら終わりたい?)ことが最初っから分かってるわけで。そこで生じるジェニファー・ロペスとの食い違いとか組織全体の崩壊が出てきて…というのがキツかった。ディスティニーとロペスが最後に別れるシーンはちょい『県警対組織暴力』を思い出す(絶対違うけど)。
映画のラストが華々しい彼女たちのダンスシーンで終わるのも『サニー 永遠の仲間たち』みたいで絶妙なビタースウィートな味わい。